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食オタク主婦ブログ

野ウサギを食べる!(リエーブル・ア・ラ・ロワイヤル)

ロンドンはこのところ雨がちなのですが、
朝晩気温が10℃以上と とても高く、真冬とは思えない感じです。
 
さて、渡英当初はお肉屋さんでウサギを見つけるたび
「ウサちゃん ウサちゃんと写真を撮っていたものですが、
自分で調理をしてからブログに・・・と思っていたら、
いつまでも載せられず現在に至る、(笑)、なのであきらめ、
本日はいよいよ(旬の)ウサギちゃんのお話。
 
オットがフランスでリエーブルの煮込みに挑戦しました。
 
煮込み、と言っても家庭料理系のそれではありません。
超濃厚なチョコレート味のソースに特産のトリュフ付き。
 
おそらくこの地方のこれまた特産のブランデー(アルマニャック・コニャック等)を使い、
カオールの赤(黒いワインとも言われるタンニン濃厚系のワイン)等の
良質な濃いワインで相当に煮込まれたもの。
(ちなみにチョコは使われてません、のハズ・笑)
いずれにしてもこの地方の「最高峰」的料理でしょう。
残念ながらデジカメるのは忘れましたが、
ビデオカメラからいずれ拾って、出来たらアップします。
 
   ★後日記: と、いうことでビデオをチェックしていたら、当該画像と、
        フランス語のメニューが見つかりました。
        それによるとこの料理は
        リエーブル・ア・ラ・ロワイヤルLièvre à la royaleと言って
        大変古典的な、それでもやはりこの地方の最高峰的お料理であることが判明しました。
        詳しくは、関西高級料理店評論の大家、麻生令央さんのブログ
                             (↑と勝手に私が思っていて、
        特に京都の料亭情報は、この方のを信頼しています。)、をどうぞ。
        しかし、ショコラと感じるソースといい、ブランデーといい、
        我ながらいい読みをしとるぞ(自慢・笑)
 
ということで、リエーブル・ア・ラ・ロワイヤルの画像はこちら↓
ちなみに、ミシュランひとつ星といえども、見た目は日本の方が繊細かな?(笑)
イメージ 3
↑奥にあるのはポワール(洋ナシ)のピューレ、大量
 
ここで、ウサちゃんについてちょっと整理しましょう(笑)。
(私もつい最近まで知らなかったのですが。)
 
ゲーム(ジビエ)で食べられるウサギちゃんは
実は大雑把なククリで二種類います。
 
①野ウサギちゃん と、 ②穴ウサギちゃんです。
 
①野うさぎは、英名をヘア(Hare) 仏名をリエーブル(Lievre)といい、
日本にもたくさんの種類が生息していますが、欧州のは
日本のそれよりも、②の穴ウサギよりも少し体が大きいようです。
見た目も違い、穴ウサギより動物的というか、少し怖い感じも。
 
オットがフランスで食べたのはこれです。
フランスではそれ自体「ジビエの女王様とも言われ、
特に今回行ったペリゴール地方がまさに有名だそうで、
とても贅沢な、でもせっかくなのですべき選択だったと言えます。 (価格も贅沢だった・けど・・TT)
 
それも奮発してお星様1個付きのレストランで食べたせいか、
ジビエ系が苦手な私でも食べられたし、オットは"クセは有るがウマイ"、
などと、ご完食・・・・。
ちなみにこのオーダーの際、英語で説明をしてくれたオネーサンから
「ストロング・フレーバーだけど大丈夫??」と聞かれてました。
結果はそれほどストロングではなかったことをご報告しておきます。
 
イメージ 1
 
 
②穴ウサギは、英名を(ワイルド)ラビット、仏名はラパン(Lapin)
これは見た目も「ウサちゃん」と呼びたくなる、
我々が良く知る顔かたちのものです。
 
ちなみに日本の飼いウサギはこちらのペット化(家畜化)されたもの
で、更についでに、英国が誇るキャラクター、ピーターラビットもこっちです。
 
イメージ 2
 
↑大きさも2/3くらいだけど、随分安いですよね・・・
 
①と②の最大の違いは、(動物博士のオットの解釈で・笑)その生態。
穴ウサギは一夫多妻制! なのですよ(笑)
 
で、穴、という名が示す通り、蟻のように地下に部屋をいくつも作って暮らし、
畑も荒らす、言わば害獣なのです。
だから、物語の中でウサギパイにされて食べられちゃうのですよ。
(良く知らないので安易なことは言えないが、
我々がただカワイイと思っているピーター・ラビットも
生態を良く知る変わり者の作者、ベアトリクス・ポター女史からしたら
少しニュアンスが違うのかも。)
 
また、穴ウサギは食用飼育もされ、なぜか他の家禽(主に鳥さん)とともに
ヴォライユ(食用家禽類)のククリとして扱われるため、一匹・二匹といわず、
一羽・二羽と言う日本の数え方(これは宗教理由など諸説言われている)は
結果として言い得て妙?だったわけです。
なんだか、へぇぇぇのようなええ~~?のような話でしょ?
 
ゲーム系のお肉は(鴨等もですが)ややこしいのですが、
つまり、①は自動的に野生のものを指し、
②は野生のもの(Wild Rabbit)と飼育されたもの(Rabbit)が居る、
ということになります。
ただ、これは食す側の情報として大事なもので、
野生か家畜か以外に、
フランスでは更に(ウサギに限らず)オス・メス・子、と呼び方が違うほどです。
日本人で言えばマグロへの拘りと似ていますね。
(養殖・天然、旬、本マグロ、メジ(子)マグロなど・・・・)
 
さて、フランスに負けず劣らず、英国も(こそ)ゲームの国。
街角で、スーパーで、レストランで、
この時期ウサギちゃんは(に限らず)たくさん見かけます。
 
でも、フツウのイギリス人(特にロンドナーなど)が
毎日食べているわけではなく、
日本食で言うと「冬だから鮟キモ喰うかぁ」とか、
「今日は鴨南蛮ソバにするかぁ」のような感じかな。
とてもフツウで身近だけど、豚・鶏肉や鯵・サバよりは遠い、という・・・。
 
さて、このゲームのお話はまだまだ知られていない、又は
勘違いされていることがたくさんあるようです。
いずれ「マガモちゃんとアヒルさんのお話」も書く予定。
なんだかポター女史な感じになってきた・・・(大笑)
 
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