いつでもどこでも美味しい暮らし

食オタク主婦ブログ

カーブートに通う。

水曜日は天気さえフツウなら
えっちらおっちらウインブルドンのカーブート。恒例
 
この平日の蚤の市、ここ2回ほど日本人の買い付けの人??のような
2人連れを見ているが、
(↑なんで判るかと言うと、年配の女性のほうが日本語で大声で
しゃべっているから。私+αに?、全部つつぬけよ・・・・。)
 
それ以外には、
ましてや駐在員の奥様(私もそうですが・・;)風の人などは殆んど見ない。
(いや、わからん、私のようにカーブーターにうまく化けているかも・笑)
土曜日のほうで明るくなってからたまに日本人観光客を見るくらいです。
 
何が言いたいかというと、
特に水曜日(平日)の部、土曜日の早朝は
フィガロ等日本の女性誌で紹介されているような
「青空の下、かわいいアンティーク探し!」という雰囲気からはほど遠く
ゴミの中から真剣に
・・・「利ざやは少なくとも、転売できるものを探す」、
・・・「まだまだ使えるAV機器をアジアに売る」
・・・「今日着せる子供の服をタダ同然で探す」
・・・「タダのものはないか探す」(!)
と言う人もあまた出かけてくるところだということです。
 
この2日間ともお金さえ出せば誰でも入れる一応「ディーラー・タイム」
というのがあるのですが、その価格すら惜しむ人たちの大行列です。
(せいぜい£5、ちなみに一般タイムは£1)
つまり、遊びではないが、プロのディーラーでもない人たちということ。
もちろん私のような「お気楽遊び人」もたくさんいます。
門戸は誰にでも開いていますから。
 
上流階級と庶民、のような文化の差ではなく、
そこには庶民の中での人種(文化)の差、
それぞれの事情による差、などがさまざま有り、
時にそれは、ヘタすると同じものを掴んで争うところまで発展します。
 
まだこれでも真夏ならロンドン中がみんな薄着となり、
ハロッズあたりに(近いのに)車で買い物に来る人とここに並ぶ人の服の差は
パッと見には大差ないように見えるけど
(実際は何万もするTシャツにデニム・・・・と・・・・100円のTシャツに1000円のデニムの差がある)
冬の服はその質感がひとめで良~くわかる。
ちなみに、私もその中にきちんと溶け込んでます(笑)
前述の日本人お2人連れも格好は「カーブーター」としては、ご正解(笑)
こんなとこにカシミヤのコートとか、ましてやブランドものを
持ってこようものなら、浮きまくりです。
更に冬のこのどんより低く垂れ込めた曇り空と、昨日はこれに加えて、霧。
気分にも作用するってモンだし、肝心の品物はヘタするとドロだらけです。
ホコリっぽくなくていいけど(笑)。
 
初めての人は土曜日の昼間、一般の人が多い部の
それも真夏の超天気な時を狙って「カワイイもの」をゲットしたほうがいいでしょう。
もちろん、ロンドナーでも私のように「フツーの人」も来るので
まともな格好、ベビーカーで子供連れ、なんて人もフツーに多いですが。
(怖いところではない、という意味)
 
まあ、こんなことエラそうに書いている私も
何度も何度も行って足で学んだことです。
たいていはフレンドリーで裏表のない廃品回収業者のおじさん達との
微妙なやりとりや所作、こういうものも少しずつ覚え、使い、
慣れるしかない。
 
いずれにしてもここは「サザビーズ」やら「クリスティーズ」やら
                           (↑超有名高級オークションです、念のため↑)
で取引される、高級美術品とは無縁の世界。
 
これらは日本の倍のお給料をもらっている豪勢な日本人駐在員程度も、
あるいは昨今は日本にも居る、プチセレブ程度の方々すら
きっと一生無縁世界はもっと広い。
 
てか、意味が違う
 
私が通うカーブートやらフェアやらで言っている
「アンティーク」および「ディーラー」という言葉は
語彙の少ない英語では同じでも、
日本語に無理やり訳せばそれぞれ
 
アンティーク:
→「100年以上経たけど市場に出せばせいぜい何万、
高くても何十万止まりの生活雑貨(生活骨董という)」を指し、
(実際、カーブートは上限何千円の世界、たまに一桁上の掘り出し物もあるが・・)
私が買っているのもこれだし、
一般的な主婦などの女性相手の日本市場も殆んどこれです。
 
ディーラー:
→「スポンサーはいないけど目利きで、必ずゲットした価格より
高く転売する術は知っている、けど、安いジャンル、
という意味(程度)のプロの買い手」に過ぎず、
サザビーズなどの(英国では)社会的地位も高い
「ホンモノのアンティーク・ディーラー」とは全く違う人種です。
(誤解恐れず私に言わせれば、根底は同じだけど・笑)
 
少なくともカーブートや一般庶民の行くアンティーク・フェアーでは
最低のルールさえ解っていれば、差別されるということはないし。
でも、この間の乾隆ツボもそうだったけど、
買っているのは、英国人が(ファー)イースト扱いする、
日本人含むアジアの金持ちだけどねぇ(笑)
 
更に「コレクター」という言葉も、高級アンティーク業界の人が使うソレと
カーブーターが使うソレは全く別物です。
前者は「とんでもないお金もち」(要はカネにまかせて美術品を買い漁る人種・意訳・笑)を指し、
後者は「コロネーションもの」や、「ゴーリーちゃん」やを集めている人
指すことが多いです。
 
アンティーク用語に関わらず、暮らしてみて解ったのは、
日本人が学校で教えられている米語と、生活英語もかなり違うので、
全く、言葉とは実に難しいもの、教科書で勉強しているだけじゃあ、ダメなのだよ・・・。
 
いや、別に米語がダメなわけでも、鼻にかかったようなノロっちい
クイーンズ・イングリッシュがいいわけでもないと思う、
私が単に学生時代悲惨だった英語の成績の言い訳をしたいだけでしょ!?
 
・・・・・醜いし(笑)
 
さて、平日は車ではなく徒歩なので、
会場(ドックレース・スタジアム)を出て反対側のバス停に行くには、
信号のない大変交通量の多い道を重い荷物を持って
渡らなければならないのだが、
昨日、同じカーブーターの恰幅の良いおじさんが
私一人のために自分のトラックを道に突っ込んで交通を遮断
わざわざ渡らせてくれる、という体験をしたのです。
 
このおじさんはすぐ近くのラウンドアバウト(英国独特の信号のない交差点)から
ユーターンしてきたので、それを待って、御礼のつもりで
これまた英国独特の表現、親指を上げるジェスチャーサムズ・アップ
にこっと笑っておちゃめにしたら、おじさんも大きな手を窓から出して
笑いながら同じことをオーバー・リアクションで返してくれました。
 
こういう時の感動(心の通い合い)は
きどった界隈では絶対に得られないものがあります。
この中には、「おー、今日はいいものゲット出来たかぁ、気をつけてな、早く渡れ!」
という同胞?への優しい気遣いを感じることが出来るんです。
日本人は基本差別もないし、根が誠実で優しいけれど
特に男性に、こういうおちゃめなウイットがないですよね。
(受け手側にもないのだから仕方ないか。)
 
さまざまな歴史を良くも悪くも持つ、英国。
いつの時代も下支えをしてきたのは、こんな人たちではないのかと
渡英半年で悟った私でした(寝言ですので聞き逃して・笑)。
 
ところで、このサムズアップ、国や文化の違いによっては
とんでもない(卑猥な)意味を持つこともあるので、
本当は下手に使わないほうが賢明です、ご注意を!!(笑)
 
でも、なぜか英国では肯定的なもの。
 
時々運転中のオットがタイミングによって
大きなバスに道を譲ることがありますが、
そんなとき運転手によっては手だけを窓から大きく出して
やってくれることがあります。
感謝の表現ですが、「ありがとう」と言うより「おー助かったぜっ」という感じかな。
もっと言うと、「アンタ(君)は正しい、良いことをした、オイラは解ってるぜ!」的な
肯定ゼスチャーの感じです。
 
ということで、ガラクタは貯まるいっぽう・・・・。
 
イメージ 1
↑ひとめ惚れの古いハンガー、£5を£4で(これは私にしては高いほう)。
惚れた弱みで買ってしまった(笑)
 
 
イメージ 2
↑古い粉ふるい。£1
 「何に使うんじゃっ?」と言われそうだけど、ついゲット(笑)
 
イメージ 3
↑これが重かった、アンティーク家具の本。価格は軽くて(笑)£2
見るだけ見るだけ。勉強勉強(笑)
 
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