いつでもどこでも美味しい暮らし

食オタク主婦ブログ

スコーンを焼こう!

かねがね、英国にいるのだから、この国のお菓子を作りたい、焼きたい、覚えて帰りたいっっ
・・・・・などと、肩にチカラを入れて思ってましたが、
ウチは甘いものを常備したり、食べる習慣がなく、作っても余ってしまうし、、、、、
その辺のカフェに行けば安くて美味しい英国スイーツはあるし、、、。
 
というより、料理の方が忙しく、そして本当の理由はお菓子作りって
ちょっと面倒臭い、ってのが先にたってなかなか重い腰を上げませんでした。
これでも昔はイベントごとに必ずケーキだのの類を焼き、
会社の皆さんにふるまう、カワイイOL(今では殆んど化石か)だったのですよ・・・・。
 
しかし。
 
(そのきっかけはテレビでジェイミー先生が超カンタンにやってみせてくれたから)
英国に暮らして一年半、最近考え方が(さまざま)変わって参りました(笑)。
 
日本人と似ているところもあるけど、
大いに違うところの英国人気質って、有る意味超いいかげんだけど、
逆にある意味超おおらかなんです。
 
蛇足・・・そりゃそーでしょう。
 
とにかく同じ島国でも山が全く無くてしかも人口も少なく、土地が余ってるもん。
人間様どころか、いずれ食べられちゃう羊さんやウシさん・豚さん・鶏さん、
おウマさま(注・食べません・怒られます・笑)までが
その一生をの~びのびひ~ろびろと何も考えず(笑)暮らしていられる土地があるんです。
 
・・・・・・・・・・・・・・
 
もちろん地震も台風もご近所さまの目もない(笑)。(温泉もないけど・・・)
たとえロンドンを外国人に奪われようとも
彼らには生きていける陣地がわんさか残ってる。
漠然とした不安がないのです。
 
この土壌が、多少のことは気にしない(私から見ると多大なことも気にしない・笑)、
他人が何をしていようと関知しない、
おおらかな気質を生んでいるんだと勝手に思っています。
使えりゃいいでしょ、食べられりゃいいでしょ?てな雰囲気は
いい例がこの国の家の造り。
日本の棟梁が見たらまず卒倒します(笑)。ま、地震もないしネ。
長くなるので是非渡英して現状を見て下さい・・・(笑)。
 
そういう土壌の結果、とどのつまり、ぶきっちょ(論理飛躍してますが・笑)。
 
失礼と思いつつ書きますが、このいいかげんで無器用な英国人(女性含)が
ホイホイと難しいものを作れるわけ、ナイんです。
例えば、芸術的なケーキなんかを作らせたら日本人はいまや
本国オフランスなんて目じゃない、
それはそれは美しくてしかも美味しいものを作れる世界一の職人がたくさんいると思う。
一般人のレベルも総じて器用で高い。
同じ愛する子供に手作りするお誕生日ケーキでも
日本の主婦のと英国人のソレとは比較になりません。
芸術の世界になるとプロのもので私にはとうていマネ出来ないけど、
この国の伝統菓子、伝統料理は、私にも出来るぞ。
(味は私流、になっちゃうけどね)
本来家庭料理とは家族が気に入るだけでなく、何度でも作れるカンタンさにも
支えられていると思うからです。
 
まあそういうおこがましい論理が実際に私の行動をあるときスッパと変え、
朝一、たかだか20分足らずでスコーンを焼くまでになってしまったのですよ。
(ちなみに、英語の発音だとスコーンと間延びしません。スコン、です。)
 
はっきりいってカンタンです。
ブラウンズ・ホテルの客用に作るわけじゃなし、
多少いびつでも膨らまずとも、中が硬いなど失敗しても、
この国の素晴らしい材料(オーガニック粉、オーガニック放し飼い卵、
オーガニックの濃い牛乳)が素人を助けてくれます。
(だいたいそもそも多少の失敗作でも堂々店頭にならんでたりするし。
・・・・日本じゃ考えられない・笑)
 
■スコーンの作り方
 
イメージ 1
本日は小さい型で抜いてます。奥は紅茶葉を入れたもの
 
■材料(英国でいろんなレシピを見て私なりに決めたもの)
薄力粉 200g (ちなみに強力粉でも出来ます)
ベーキングパウダー 大匙1
砂糖 25g
無塩バター 50g
卵1個と牛乳でだいたい100ml
塩ひとつまみ
 
*とにかく揃えられるだけの「良い材料を使うこと」が美味しさの秘訣です。
*オーブン220℃に温めます。
 
①粉はふるわなくて可(ふるってもいいけど・笑)
ボウルにベーキングパウダー、塩、砂糖と入れ、木ベラなどでさささっと混ぜる。
 *英国ではセルフ・ライジング・フラワーという、重曹的なものが
 はじめから混ざってる便利な粉があるのでそれを使ってます。
 
②卵を溶いて牛乳とまぜ、大体100ml強にしておく(アバウト可)
 
③バターをあらかじめ包丁でさいの目(細かいほうが良い)に切り、
使う直前まで冷蔵庫でキンキンにひやしておく
(これも使う直前に切りながら入れてもよい)
 
④手を冷水などで冷たくしてバターをボウルに入れ、粉類と混ぜていく
指先を使い、すばやくバターと粉が均一(実際にはそこまでならない)
になるイメージでさらさらにしていく(パイを作る要領と同じ)
(指先のチカラが要ります。さすが、大柄な人向き・笑)
 
⑤ここに卵液を様子をみながら足す。(スコーンの表面に塗るので少し残すと良い。)
水分多すぎは×、べちゃっとさせない、コネコネこねない
 
「これでまとまるんかい?」てな微妙なカタマリにし(笑)
ウチ粉をした台にまとめて出す。なんとか丸くする。でもこねない。
 
手でアバウトにつぶす(だいたい2センチ弱の厚み、自由)。
 
⑧型などでぬくか、アバウトに包丁で切る(英国にはあまりないが、四角いのも、またカワイイ)
 
⑨残しておいた卵牛乳を表面に塗り(これもマストではない)
220℃のオーブンで(大きさによるが)大体10分前後焼く
 
イメージ 2
どっちかというと、キレイな右下の1個よりも左の2個の方が正しい膨らみ方。でも気にしない(笑)。
外カリッ、中フワッです。
 
実は本日のこのスコーン(上写真)、全ての材料が目分量です。
何一つ計っていません。ただ、ぜーんぶ適当ですが、都度考えながらやってます。
粉はこんな感じ(の分量)、硬さは本日このくらい、とか。
甘くしたいときは砂糖を足してもいいし、もう少しバターの量を
増やしてもいいし、生クリームやヨーグルトを使うも自由
今回は安い紅茶の粉も入れてます。
レーズンや、チェダーチーズを摺って入れてもいいし・・・・・なんでもいいのよ(笑)。
それでも出来るんです、それが大事
多少失敗してもいいところがプロとは違う。
それでも自分で作るとこの国の外でも食べられなくなるほど美味しい。
 
上にも記しましたが、この国で素人が作っても美味しいのは、
良質の材料がカンタンに揃うところに随分助けられているところがあります。
これだけ日本に西洋菓子が根付いても材料の点ではまだどうしても欧米にかなわない。
良いバター、良い粉、良いチョコレートなどなど・・・・
より良い物を作ろうとしても高くなってしまうのが現状で、
実際私も帰国したらそうそうは作ら(れ)なくなると思います。
だいたいクロテッド・クリームがそうそうは手に入らない・・・・。
これまた土壌事情で、仕方がないことですね。
 
ちなみに誤解のないように、英国人でもジェイミー先生に代表されるように
天才的で超器用な方も当然いますし、一介の主婦でも
スコーンの粉は必ずふるい、きちんと計り(.無器用だからこそこれは結構計る)、
それがまたキレイに出来ちゃう、というタイプの貴重な(笑)人もいますし、
近所のおばちゃんが自宅でやっているようなカフェではなく
ロンドンの名だたるお店にはちゃんと高級なお菓子もあります、あんまナイけど(笑)。
芸術的なデザートはお店で買うというより、
良いレストランのコースの〆で見つけられることが多いです。
 
さて、勝手なことをツラツラと書いてますが(いつもですが・笑)このレシピ、
このブログを確か英国でお菓子を教えていらっしゃる
現役の先生も
読んでいただいたことがあると思うので、ヒヤヒヤですが、
この際そういう日本人気質はソコだけ捨てましょう(笑)
 
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