私の現在住んでいる、かろうじてロンドン(笑)の西の地域には
ポーランド系移民がたくさん住んでいるところでもあり
(・・・・一大日本人コミュニティでもあるが・爆)
ポーランド料理店やスーパーマーケットがそこかしこにあります。
実際、ウチから歩いて1分のところにも1軒、でもそこはよろしくないので(笑)
常連さんがお疲れパワーランチを食べ終わった午後2時頃にこっそりおじゃまして、
典型的な残りもの系シチュー)だの、ピエロギ(pierogi=ポーランド餃子・後述)だの、
「やっすいなあ」と思いながら、(お値段なりに)美味しく頂いたり、
はたまた、ポーリッシュ・スーパーでは
保存食であるドイツ系のソーセージや(日本人いうところの)ウインナー類、
同じく燻製のサーモンやうなぎ、じゃがいもの入った天然酵母パンはもちもちしてウマく、
実はキノコ類(ポーランドではよく食べる)もシーズンにはここで買うんですよ~、
・・・と、西に引っ越してから、それなりに研究は始めていました(笑)。
在英日本人の間でも、ほぼ昭和の味とたがわないロール・キャベツや、
(薄)とんかつなどのあるポーランド料理が日本人のオクチに合う、と言うのは有名です。
しかし、ミシュランとは言わずとも、ポーリッシュ・レストランてこういってはなんだが、
光が当たらない?、というか、目立たないというか・・・・・。
トップ・テーブル(というレストラン探しサイト)にも「ポーリッシュ」というジャンルがない?ではないか。
("BBQ"なんつー、「料理かよっ?!」のククリはあるクセに・・・笑)
確かにね、日本で言えばかつ丼、らーめん、定食、みたいな家庭料理系だしね・・・。
安いしね・・・?
と思っていたら、そう、今日の本題です。
見つけたですよ、ポーリッシュのハイ・クオリティ・レストラン、ひょんなことから!
北の、ロンドンから車で走ること2時間の、ピーターバラ(Peterborough)に・・・・。
(って、そんな遠いところ紹介されてもっっっ・怒)
いや、言いたいのは、同じラーメンならラーメンでも、作る人が違うと違う、というところです。
その日はもともと「GOOD FOOD GUIDE」(の最新版)にピーター・バラではただ一軒だけ
エントリーされていたビストロに、掲載住所からトコトコたどり着いたところだったのに、
この店、私に断りもせず、勝手に引っ越してたのよっっ!(笑)。
で、その後釜に入ったのが、本当にオ―プンしたてほやっほや~のこのお店らしく
ちょうど試食のトレイを持ってアルバイト?の若い子がお店の前で
まじめな客引き?をしていたところでした。
お店の名前も全然記憶にない「GRILL BAR HARNAS'」・・・・・はあ??
しかも看板には大男の絵が。
どう見てもこれ、ビストロとも書いてないし、アメエレカ(系)、または要は肉屋でしょ?
(((ポーリッシュでもないでしょ?(HARNAがポーリッシュ?))))
つい手を出してしまった"アヒルのソテーをリンゴのソースでからめた試食"が
かなりおいしかったのだけど、私が肉だけの店を苦手としているので、
それを知る(本当は)肉だけで全然オッケーのオットとも当初、どこか別のとこ探すぅ??
・・・とか言っていたのだけど、
こんな、ピーターバラなんて、他にぜっんぜんあてもなく。
(てか、最新版のレストラン・ガイドで調べ、そこに該当の店がなかった!という経験は初めて。)
とぼとぼとあてもなく歩き出して仕方なくもらったお店のパンフレットを ふと見直すと、
あり?、ポーランド料理のメニュー?。
・・・・・・。
ということでまずはスープから♪
↑これ、うまい。・・・・・ものすごくウマイ!
世界三大スープとは世界中で一番意見の分かれる話だったか、私の中では
一応ふかひれ、トムヤム、ボルシチ???てな感じに(疑問を抱きながら)記憶。
私的にはトムヤム(タイ)は良し、として、世界には美味しいスープがまだまだあるぞと、
(ウマすぎてブッダが壁飛び越えちゃうやつ(佛跳墙)だってあるんですからね~、と、)
考えてみれば押しなべて酸っぱい&(自然の)アミノ酸系のスープが大好きな私が
うっ、やられたっっ!!
すみません、ハンターズシチューばかり喰って、ふうん・・・・、とし、
今の今までこれの存在を知りませんでしたっ!!
考えてみれば、欧州もフランス以東は専門外だった(笑)。
この酸味のある独特のスープ、↓
↑茹でたまごのカットの仕方とか、具がなんとなく上品(笑)
それと、このクランチィに焼けた、パンがとっても美味しいっ!
レストランのメニューには、barszcz biały(ポーランド読みで(白)バルシチ)とあり、
英語の解説にはホワイト サワー スープ、とあります。
ポーリッシュ・レストランには必ずある、とてもポピュラーなスープなのですが、
同じものがロンドンではなぜかżurek(ジューレック)というのが一般的。
Barszczとżurekとは、ハテ? 違うものなのか?
この疑問?、論争?、実は有名らしく、ほっときゃいいのにほっとかないウメ子、
調べてみました(だって、気になるじゃん?笑)。
(この書庫はもともとオタク書庫ですので、興味ない方はお離れ下さい・笑)
ポーランド語のwikiを英語に訳してくれた人がいて、それをまとめるとこんな感じらしい。
とある伝統によれば、白バルシチとジューレックは同じ意味を持つものとされている。
また他の伝統に寄れば、ジューレックはライ麦(の発酵種)から作られ、
白バルシチは小麦から作られるとする説もある。
その他の慣習として、ジューレックは肉を使わない質素なスープで、
卵やポテトは(あとから)添えられ、白バルシチは、(ポーリッシュの)ソーセージやベーコンを
使って(酸っぱくす)るとするものもある。
過去にはまた、ポーランド語で「本当のバルシチ」というイミを持つ
植物を使って作られたものが白バルシチであり、
いくつかのレシピでは、例外的に、ミルクのホエー(乳清)を
小麦の種(イースト)の代わりに使い、典型的な白バルシチと似たような方法と材料で調理するものも
そう呼び、キルチェのようないくつかの地方では、塩水につけたきうりの汁をパン種の代わりに
使ったものなどもある。
↓↓
要するに、たくさんのさまざまなジューレックと白バルシチが、
地方のバリエーションも含めて存在するため、結論は本国でも出ていない
というのが真実らしいというところでしょうか?
まあ、日本でも、どれが本当のお雑煮?みたいな話あるしね。
(ちょっとフェーズ違うけど)
↑あくまで美味しいんだけど、いまいち・・・・・・
ピーターバラのこのお店は、ほかのものも美味しかったので、ざざざっとご紹介します。
↑ランチ時ですが、サーヴィスで頂いた、伝統的パンとピクルス、スマレッツ・・
というのか、バター代わりにコンビーフみたいになった豚肉とそのラードのペースト(リエットに近い)をぬって食べる。
(これもポーランド料理店どこにでもあります。)
↑茹で餃子、に近く、でも具はあまり味がしない(のにタレもない・笑)。
揚げ玉ねぎが乗せられている。
新鮮な果物などを入れてつくるデザート・ピェロギもあるのだとか。
↑豚フィレが柔らかく、イモ(別注)もしっとりして美味しい♪
イモ調理はどこで食べても、イギリスに劣らない(巧い)ですね。
良く食べるのね。
このお店、美味しい+そもそも田舎(?)価格なのに、さらにパンフレットを持っていたということで
10%負けてくれました。(パンフは直前に、さっきもらったばっかだってのに、イイ店だなあ・・・笑)。
ロンドンの宅の近くに来てくれたら、スープ飲みに通うのに!!
是非、続くように頑張って頂きたい。
ということで、ハマースミス&シェパーズ・ブッシュ界隈(一大ポーリッシュ通り)でもいいのですが、
どなたか「ここは!」というポーリッシュ店をご存じでしたら、教えて下さい~。
(ロンドンでなくても可・笑)
ポ研(ポーリッシュ食研究所)、、つづく(笑)。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。