ポチのウイスキーほどではないが、今回のスコットランド行き、
ウメ子もひそかに狙っていたことがある。
日本ではイタリアンなどで「手長海老」としてお馴染みの、
ラングスティン(別名・ダブリン・ベイ・プロウン)。
良くいくスーパーのモリソンズは、他の英国の大手スーパーたちと比べれば
魚の質が良いと思うのだが、このラングスティンもほぼ必ず、生のものが手に入る。
以前、スーパー買いのラングスティンで蒸し煮を作った時に、ひそかに
現地に行って食べるのが夢、だと書いていたとおり。
アイラをフェリーで出たのが夕方だったため、港の近くのホテルで一泊したのですが、
それがまさに狙っていた、このVictoria Hotel Tarbert、なのでありました。
もともとはテレビで、ひげもじゃおじさんたちに教わった(過去記事)このホテル、
ブルターニュから、ここ、スコットランドのTarbertへ、あまりの魚介類の豊かさに
人生の拠点を移してしまった、というおフランス人シェフがビストロ成功ののち、
買い上げて、今は適当にやっているホテル、のよう。
ちなみに、ブルターニュも海中の海なのにぃ?、というところがポイント中のポイント(笑)です。
テレビの中でははっきりと「ブリトニー以上」だとおっしゃっていました。
テレビに出るとあっちゃあ、シェフも頑張ったのでしょう。
ヘアリーバイカーの旅慣れた料理家2人が
初体験!人生で一番美味しい! (とまでは言わなかったか・・)と、
ともかく大騒ぎしたのが、シーフード盛の中にあった、生うに!!でした。
それを見たウメ子!
確かに、渡英以来一度もお目にかかっていないうにを目の前に、大興奮(一人で・笑)。
「絶対にここのシーフード盛を食べに行く!、
地ラングスティン、スコットランドの生うに!!」と心に誓う?こと、数か月。
さて、怖いもの知らずのウメ子、抜かりはありませんよ。
宿泊の前々日、シェフへダメもとであらかじめE-mail. (注:ゴースト・ライター、ポチ・笑)
「明日行くけど、出来たらでいいから生うにを用意してください!
ヘアリーバイカー見て、貴方のシーフードが食べたくなりました!
(ので、予約したってワケよっ)」
↑どうよ(笑)、ちゃんとヘアリー・バイカー入れるとこがいやらしいスゴイでしょ?
そしたら、なんと、ご本人から即レス。
「オッケー、ベストを尽くすよ!!楽しみにしているよ!」
以上、・・・・・・・英語では簡単に使われる、フレーズ(日本では社交辞令という)・・・・・(笑)
まあ、やるだけのことはやったということで、特に本気では期待もしていなかったのですが、
チェック・イン時に出迎えてくれた時の彼も、空いていた(ってかガラガラだった)ため
一番いい部屋に変えてくれた時も、「なんかいいやつ」という印象ではありました。
↑最近(本気で)改装した(らしい)部屋。
前泊の宿で泣いていたため、値段を考えると天国!な、ホテルでした。
キレ―、けっこう、おしゃれじゃん~♪
(一泊朝食付きで£70、一人だいたい4500円程度)
窓からはTarbertの港。
さて、レストランに行くと、シェフが待っていて、
「メールくれたよね、努力したんだけど、残念ながら生うには手に入らなかったんだ・・・
でも、いろいろシーフードはあるよ。」
と、
「お前、やっぱり努力しなかったろ?」的なご回答。
そりゃそうだよねー、有名タレントじゃなくって、夏のウメ子さんご一行が来るごときじゃ~ねぇ~。
(てか、シェフにはナニモノがくるかすら判らない・爆)
いろいろとあれやこれや話した結果、やっぱり、シーフード盛が食べたい、と言うと、
一言、「よし、わかった。」と。
シェフ、ここまで来てようやっと我々が本気?だったということが解ったのでしょう。
(他に客もいなかった(爆)し・・・・)
待つこと30分以上にして、出てきたのが、こちらです。
Tada~~~
キング・ホタテを炒めベーコンとスイート・チリソースをかけて焼いたもの、1ダース(笑)
モリソンズの倍はある、ラングスティン、1ダース、
ロックファイン(地元)のスモークド・サーモンスライス10枚、
ムール貝、巨大プレートの1番下にびっしり敷かれていて、何キロ分かわからず(笑)、
まともな大きさのロブスター、まるごと一匹、
スモークドハドック(たらの一種)、小エビ・・・・・あとなんだったっけ?
確かに、今の今まで凍ってました!的な材料ではありますが、シェフ、
なんか謝ってます??(笑)
私達、2人なのよ?
誰がこれ食べるの???
(・・・・見ただけでオナカいっぱいになってしまいました。爆)
シェフ笑っていわく
「全部食べきるまで帰るなよ」とのことですが、
貝好きのポチが次から次へとムール貝を片付けても、
焼きホタテ好きのウメ子が柱だけ食べまくっても、
一向に減らないっっっ。
一部始終を見ていた、ウエイトレスの女の子もびっくり。
さて、お味のほうですが、最初に出されたまずい白いマヨネーズ、チリソース、まずいサラダ・クリーム、
(&朝食もいまいちだったことから)
ここ、あんまり料理は期待できないかも・・・・(爆)。
夢だった大きい"現地ラングスティン"もここのは急いで解凍したからか、
水っぽさが否めませんでした。
・・・・・ロブスターも焼き過ぎ。etc.
ただ、ホタテの質はとてもよく、安易なチリソースベーコンが合っていて美味しかった♪し、
スモーク・サーモンはかなりイケてました。
(当然食べきれませんでした。)
なので、行く価値はあり。
通常のメニューは、どう見てもブリティッシュ(フランス人なのに)
たとえ、フレンチ・ビストロ風メニューがあったとしても、見向きもせず、
シーフードを頼んで下さい(シーフード盛自体はメニューにないです)。
次回、ウメ子がまた本気で頼んだなら、今度はきっと、生うにもちゃんと出てくることでしょう(笑)。
↑ホタテの厚み!
↑矢印のところでハサミがカラダにつきささっていて
鳥のように、ラングスティンが飛んでます♪
最後にお会計£を見てまたびっくり!
B&Bとしてもそこそこ安い上、どう考えても赤字でしょっ!という金額しか取ってくれないのです。
この国ではロブスターもそこまでは高くありませんが、
値段も提示されなかったため、実は次の日の会計時までちょっと冷や冷やしていました。
どこか漁師さん的気質も感じる、フランス人オーナー・シェフ、パスカル氏。
Tarbertというスコットランドの小さな魚村のシーフード祭りでも腕を振るって?いるとか?
アイラ島は世界的に有名ですが、その玄関口にこんな小粋なホテルがあることも
また知っておいてもよいかも知れません。
きっと、アクセク生きるのではなく、のんびりと適当にパスカルは今後も迎えてくれると思います。
まあ、ヨーロッパ人は気まぐれですから、フランスに帰っちゃったり、はたまた
どこか根無し草のようにまた河岸を変えてしまうかも知れませんが・・・・。
なお、フランス人の奥様がレストランや部屋の内装を手がけているかも知れません。
特筆すべきでもないけれど、イギリス人がやるよりずっとおしゃれなので(笑)
そんなわけでか、レストランはカエル(蛙)グッズで埋め尽くされていました。
好きな人は必見?!
ちなみに、この近く、20~30分のところ?に、キルバリー・インもあります。