いつでもどこでも美味しい暮らし

食オタク主婦ブログ

世界のグローバル包丁(Michel RouxJr.とのコラボ)

"ロンドンで料理"書庫、番外編、日本人で少しでも料理が好きな人なら誰でも知っている
グローバルの包丁。私もだいぶ前から使っています↓↓
 
イメージ 1
 ↑誰か包丁BOX買って・・・(笑)
以下はその包丁が いかにすごいか?バナシですが、
                         
(・・・ので興味ない方には面白くもなんともないと思います・笑)
私自身は回し者でもなんでもありませんのであしからず(笑)
 
1年以上前の話ですが、ロンドンの北在住時によく行っていたキッチングッズショップで、
突然レジの女性が「キャッ」と小さな悲鳴をあげたので、見ると、
レジの後ろの鍵付き戸棚に飾ってあった「高い製品」扱いのグローバルの包丁を
並べ替えていて、うっかり小指をかすって切ってしまったみたいなのです。
目の前にいた私が「日本人」と気づいてのことか、
    「これ、日本の包丁なんだけど、物凄~く切れちゃうのよぉ。
    ちょっとかすっただけなのに・・・・もぉ・・」
と言うので、それ、フツウのことなんだけど・・・・・・と思いつつ、
    「そうそう、日本のは(ドイツのなんかよりもというニュアンスで意地悪く・笑)
    切れるから気をつけてねぇ」
    ・・・・・・・などと意味もなくエバってしまったのでした。   
 
「グローバル」・・・・・これ、誰が商品名を考えたのでしょう?
                     (てか、こんな一般的な単語によく使用許可が下りたな・・・・)
 
もちろん製品そのものが素晴らしかったことが何よりですが、新潟の一地場産業
優れた経営発想に守られてどんどん進化を遂げ、その名の通り、本当に超Globalになりました。
 
私自身10年前に暮らしていたシンガポールのちょっといいデパートに
たくさん売られていたのを見ています。
    
(最初当て字ロゴのグローバルが読めず繋がらなかったけど・・・・
      具良治、これじゃ、グリョーバルじゃんね?笑))
 
ロンドンに来た当初も驚いたのですが、今もハロッズ、ピーター・ジョーンズ(ジョン・ルイス)、
Fenwick(Brent Cross店)などの高級デパートに「高級品」扱いで飾ってあるのを
なぜか誇らしげに見ることが出来ます(笑)。(他のメーカーのも戸の中にあるけどね。)
・・・・それだけではないのです。
この前、上記のデパートのキッチン関連商品売り場を"お参り"していたら
なんと半年前には見当たらなかった、コラボ・グローバルが!!!
 
勿体つけて書いてますが、勿体つけて書くほどのことで、なんとあの、
 
ひええええええ・・・・・。
          ・・・どうも昨年(2011年)発売したらしい・・・。・・・・・・・・・・ちょっと欲しい・・・(笑)
 
確かに、TVはガブロッシュのキッチンで彼がデモをしていた時も、
あのMichel Rour(Senoir)(Jrの実父ではなく、叔父さんに当たる、英国フレンチ界の神様)が
また別の番組内で、自宅でデモをなさっていた時も(敬語です・笑)、
彼らがこのグローバル包丁を使っているのを目撃していました。
 
私はロンドンに住んでいる限り、英国の本当に美味しい食材とそれが活かされた
地域ごとの素晴らしい料理に最大限の敬意を表している身なので、
フレンチ界は二の次(笑)なのですが、

このJrのお父さんと叔父さん、いとこさん、等等で構成される
「フランス人・ルー一家」がいかに英国のレストラン業界、食業界を変えたか
については、すごいっっ。すご過ぎる!と素直に思っているので(何より4人の大フアンです・・・へへ)
彼らがグローバルの包丁を使っているのを見た時は、
20年以上前にハリウッドの映画の中で
日本の電化製品が出てきたのを見た時と同じくらい意味も無く感動し、
誇りに思ったものです。(って古いって・・笑)
ちなみに今、日本の電化製品を見ることはありません、みんな、韓国製です・・・・
 
ルー一家のすごさを物語るのが、門下生、と言ってもいい仲間内に、
英国の今を代表する超セレブリティ・シェフ(以下、敬称略、リンクも略・笑)、
Pierre Koffmann, Gary Rohodes, Gordon Ramsay, Heston Blumenthal, Raymond
Blanc,
Marco Pierre white, James Martin, Rick Stein, Paul Rankin,・・・・・・などなど・・・
名前(しかもそうそうたる)を挙げればきりが無く、この国の有名人シェフの実に8割以上
なんらかの形で関わっているといっても過言ではないようです。
何より、シニア兄弟が造り、フランス以外で初めて三ツ星を獲得したバークシャーの、
英国一のレストランは、今ではミシェル・ルー・シニアの息子、Alain Rouxが継ぎ、
併せて26年間三ツ星を維持し続けています。
このことがすごさ以外の何モノでもないことは私でも解ります。
 
余談ですが、この息子2人が非常に良く出来た人物。
なぜ、ミシェルの息子のほうがミシェルでなくてアランで、
ミシェルのお兄さんの息子のほうがミシェルなの??
と、いう
初歩の疑問(笑)がありますが、2人とも大きな父親の影に押しつぶされることなく
       (彼ら曰く大変なプレッシャーだったとのことですが)
リッパに父親以上とも言える仕事をしています。
 
60年代にフランスから渡ってきたシニア兄弟のほうは一時期その経営観のズレから
少し距離を置いたようではあるものの、基本的には今も仲は良いようです。
兄のAlbert Rouxの息子ミシェル・ルー・Jrは
(やはり混乱するのか、一族からはMi-mi = ミミと呼ばれていてカワイイ・笑)
いまや、英国では、料理関係のテレビや雑誌で見ないことはないほどその顔が知られているし、
弟のミシェル・ルー・シニアの息子アランは、The Waterside Innを立派に継いでいる・・・・。
2人は従兄弟なわけですが、同じ様にお互い、尊敬しあって仲も良いようです。
 
何より面白いのは、それぞれの父親に性格までそっくり、ということで、
ミシェル・ルー・Jrの父は料理家であるとともにやり手の実業家、
だから息子の活動は時代とともに表現は違うものの、同じくやり手であることは
マチガイありません(グローバルとのコラボやメディアへの関心がいい例)。
ミシェル・ルー・シニアは一方で完全に職人気質、それを息子(アラン)も受け継ぎ、
メディアにはあまり出ない代わりにもくもくと三ツ星を守り続けている。
 
彼らはフランス人であっても英国で生まれ育っています。
英国文化も解っているし、今も脈々と続くルー一家と関わった英国のシェフたちが様々な形で
英国料理の発展に貢献し続けていることは動かしようのない事実だと思います。
(英国料理がまずいと不名誉に言われてきたのは、
そもそもレストランは美味しい料理を出してなんぼ、という文化が
様々な歴史背景から育たなかったためです。)
 
一方で英国のパブや地元の人気レストランには、ミシュランなんかに全然左右されない
名店があるのも事実!日本でだって、寿司やソバをミシュランして~とは
誰も頼んでない、というものです(笑)。
                      ところでなんでこんな詳しいかって?
                      FOODチャンネル(サテライトTVの料理ばっかやってる番組)で
                      「The Roux Legacy」と言う「一族賞賛番組」を全部、何度も何度も見たからよ
(ヒマなのよ・笑)
 
さて、戻って本題の我が日本が誇るグローバル包丁ですが、
そういう人たちにも認められた包丁なんです。
まあ、日本には日本の文化があるので、フランス人に認められなくても
関係ねぇ、べらんめぇ、なのですが(笑)、
はっきり言って勝ったー!!って感じ
(レベル低い?・笑)。
ちなみに、ルー一家とは関係ない、あのジェイミー・オリバーもTVで
日本の包丁は世界一だと言っていて、実際に使っていた(グローバルではなかったけど
のを見たことがあります。また、同じくルー一族でない、あの、Giorgio Locatelli 氏も使っています。
(大理石のまな板の上で切ってたけど!!!・・・・やめてーーー・笑)
 
でもこのグローバル、実は日本人が昔から使ってきた、いわゆる「はがね(鋼)」の包丁ではありません。
広い意味では同じですが、合金鋼(要はステンレス)で作られているもので、
日本人として真実を書いとくと、砥がれたばかりのグローバルと鋼では、やはり、
鋼に軍配が上がるのです。
我々の一世代前までは家庭でもこれが主流でしたね。
今は亡き祖父は一般人であるにも関わらず、包丁とぎの名人でした。
Roux家と違って平凡な我が家では、そのレガシーをまったく受け継いでいませんが(笑)、
私も祖父から包丁研ぎの訓練を何度も受けたことがあります・・・(ああ、なんで忘れるのよ・怒)
現在私の母が(同じく名人に教えられた筈の)息子である父に研いでもらっても、
あの切れ味にはならない・・・・・ぶぅぶぅ・・・」と他の件も混ぜて文句タレとります(笑)。
ちなみに父の名誉のために書いておきますが、非常に器用な人なのに、です。
オットの母方の祖父も名人だったらしく義母もおんなじ事言っとりました
(ぶぅぶぅと他の文句混ぜて・笑)。
一般人はもとより、プロの研ぎ人も少なくなっているのが現状です。
 
そんな中、グローバルの(日本の)すごいところは、優れた技術により合金鋼の中では
右に出るもののない?切れ味を実現させたと同時に(少々手入れの甘い鋼なら軽く凌駕する切れ味)
柄のところまでステンレスにして一体化し、しかもさびない、結果格段に扱いやすくした
、という所で、
これが世界中で大ヒットの要因となったんです。
同時にデザイン性も高い(フランス人が良しとした?のですから・笑)。
包丁研ぎ職人のいない海外で、しかも衛生管理が求められるプロの現場や、
一介の主婦、その他様々なニーズにこのコンセプトがドンピシャにはまってます。
 
もちろん、そもそも刀の国でもある日本には、他にも大変優れたホンモノの鋼の
包丁メーカーがたくさんあり、「研ぐ」という技術のまだ残るプロの料理人の間では
この限りではありませんが。
 
最後に目下、一介の主婦である私が、吉田金属工業さんに切にお願いしたいのは(笑)、
刃渡り23センチ以上のパン切りナイフを作ってぇぇ、ということです。
今、グローバルのパン切りは22センチ、1本なのです。
本場欧州のパン切りナイフは、日常的にあんなデカい丸パンも食べるくせに、
実は、20センチが主流、特に英国(に売っているもの)では、
22(23)センチや26センチ商品があることはあるけれど、少数なのです。
しかもそれぞれに柄が持ちづらそうだったり、色が気に喰わなかったり(笑)
どうも、薄いサンドイッチや細いバゲットを切るところからの発想のような気がする。
我が家の愛食、英国が誇るサワードゥ(天然酵母パン)は2刃渡り0センチだと大変切りづらい、のですが、
(現在19センチ強のラギオールを使用)英国はHOVISを喰ってる限り
そんなもの要らないってこと?(笑)(←メーカーの超薄切り食パン)
 
だから、その中で22センチにしているグローバルの選択はやはり目の付け所が良いのですが、
私にはほんの一センチほど短いのです。
・・・・このままだとドイツ製を買うハメ?に至ります・・・。
それは、パン切りは欧州モノ!と一時期浮気していた私の言えることではない
のですが、
やっぱ今後ともまたグローバルさんを集めよう!(高いからちびちびと・・・笑)
という結論に至った私の意志に反してしまうのです(笑)。
どうか、もう一種類(25センチとか)作ってくださいいいいい。
 
・・・・いつも通り長らく失礼致しました。
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