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食オタク主婦ブログ

【北海道】真狩村・マッカリーナの夕食

北海道にマッカリーナあり、滞在記その①ディナー編です。

にわかオーベルジュ・コンサルタントのウメももです(大爆)。

そもそも今回の旅行、なぜ北海道にしたかと言うと、もう半年以上も前に何気なくふるさと納税を検討していて、偶然真狩村への寄付でこのオーベルジュ(一泊二食ペアで)が
返礼品になっているのを見つけたからなのでした。北海道はあまり縁が無く、実はそれまでこの有名なレストランを存じ上げてませんでした・・・・(・_・;

マッカリーナが所属するラパンフーズグループの代表で、同グループの旗艦店である札幌のモリエール、オーナーシェフの中道博さんは、ウインザーホテル洞爺の顧問でもあり、あの洞爺湖サミットにおける料理をプロデュースしたお1人でもあるそうです。(NHK仕事の流儀とか、カンブリアとかにお出になられた有名な方らしい)。また、サミット開期中にはこのマッカリーナでも各国ファーストレディの昼食会が開かれたとかで、いずれにせよ今までまったく知らなんだ、、、す、すみません、、、汗(・・;) 

いろいろと知ったからというわけじゃないですが、どうせ行くなら、と、がぜんまたまたワガママな美味しい旅に出たくなり、そこから久々に北海道を調べまくりだしたというわけです。結局、ふるさと納税でリーズナブルに(てか殆どタダで・爆)行ける筈が、
道南5泊6日のグルメ旅に大バケして、エライ持ち出し(笑)。

よろしければ、皆さまもふるさと納税で宿泊券、検討してみて下さい。これで無理やり自分に旅行を計画させるのも手??結構おすすめです。年末ギリギリまで申し込みできますよ(自治体に寄るけど)(ちなみに2019年、マッカリーナ は出てないようです・・涙)

 

うわさのマッカリーナで「テロワール」メニューを食す。

さてマッカリーナに戻って、ここのシェフは、管谷伸一さんという、一見コワモテの方ですが(失礼)、お話してみると大変腰が低く、野菜作りやマタギ(?)の免許も持ち(自らカモや鹿を射止める)、やはり食材に関して並々ならぬ思い入れを持たれた、でもとても優しい方だとお見受けしました。尊敬してやまないタイプのオタクシェフです(笑)。

当初ふるさと納税プランでは1番リーズナブルな夕食がついていたのですが、ここはケチってはいかんだろうと1番お高いプラン"テロワール"に差額をお支払いして変更(2週間前)。その際、時期的にジビエをお出し頂けるか確認すると、"野鴨"をお出しします、
との女性の(厨房の方の)回答だったのですが、当日になって渡されたメニューを見ると、メインの欄にはなんと"子羊"の文字が、、、。(鴨でなくてもいいけど、羊はジビエではありません。しかも、宅のポチはあらゆるジビエが好きだけど、、(ジビエじゃない)羊だけは食べられない・・・。)このお店にお星様がついているのかいないのか、興味がないので調べてもいませんが、 このレベルのレストランで事前に話されたメニューの内容が突然勝手に変わっているのはちょっとイタダケナイ。・・ということで、マネージャーの方に話をすると、そこは流石にまずいとしたのか、シェフ本人が出ていらして、鴨が捕れず用意が出来なかったことを謝罪して下さいました。 (ちなみに、本来は野鴨という言い方はおかしく、鴨は全て野生です。もちろんプロは知っていてあえて言われていると思います。) しかし我々からしたらそんなことを責める話ではなく、ジビエでなくても良いので、ただポチの羊だけ何かに変えて欲しいというと、話は北海道のジビエの話に発展し、最終的にポチのお皿、エゾシカと熟成ヒグマ、という、豪華ジビエ2点盛りに結局格上げになってしまいました、てか、してくださいました(大爆)。

当初「牛肉に変えますか的措置」を施した(爆)マネージャーの意図は解りませんが、実直なシェフの裁量で(ちょっと焦ったか? 爆)結果的に期待値を超える一皿に。なので、結果、かなりオーライ。フレンチ界では子羊は鴨より高級品というところですから、まあ、良しとしていたのでしょうか。。。。ないがしろにされた、とか意図があるとは全く思っていません。さて、テロワール、という名前のコースは私の解釈によれば、"その地のもの"、おフランスのものなんか当然要らないし、ここは北海道、その高いポテンシャルからしてどんなものが出てくるかと、楽しみでした。ササッと(?)感想。

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最初の、「北海道」という名のentrée(アントレ)=前菜、一皿に技術の粋が散りばめられていて、とても満足!昨今のモダンフレンチ(北欧スタイル)ふうにすれば、もっと大きな黒っぽいお皿に、片方だけにちびっとずつ乗っけたりして 3皿ぐらいに分けられるほどの一品、逸品なのに、あえて一皿に盛り込んだ、というところがすごいと思います。 画像がいまいちで申し訳ないですが、アワビと天然キノコのラビオリ、ホッキにササッと火を通したもの(ポシェ・美味)、オニエビのクロケット、厚岸マグロのソテーのリーク(ポワロー)乗せ、 どれも美味しかったです。野菜も一つ一つ秀逸。さすが。

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なお、オープンキッチンが見える一番いい席(ウメももからしたら)でした。

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お次は真狩村で栽培がさかんという、リーク(ポワロー)のバターソテー、
赤ワインのヴィネグレット。道中の道の駅でものすごい立派なのを見ましたので、今が旬、しかも完全な地物。我々はリークの国(←欧州全体、イギリスでもポピュラー)に住んでましたので、まったく珍しくはないのですが、素直に美味しかったです。 にこにこマークは時々面白い(笑)ポチの遊び心。

イメージ 4 器好き女子ならご存知のこの仏製ミニココット、かなーり小さいです。 タラバガニのビスクとクネル、ちょっと、というかかなり味が濃かったけど 濃厚だし、北海道クラシック、という感じで良かったです。 無塩バターを乗せたバゲットを浸して味の濃さを調整・・・美味。
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タラバガニの必要最小限に火を通した(殆ど生の)身に、卵黄、オリーブオイル、魚醤だそうです。 あえて魚醤は要らないかも&味がやっぱり濃いめ、とは思うけど、 (魚醬は強くはなかった) 甲殻類のマイナスなニオイもなく大変美味でした。ここに来た甲斐があったもののひとつ。

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北海道で良く見かける食用の羊はサフォーク種の羊ですが、これはサウスダウン種だそうで、 (サフォーク種の親種)めずらしいです。なんでも、最初に出された陶器のおしぼり入れを 作っている陶芸家さんが趣味?で始めた羊がやがて飼育となり、シェフと相談して食用になったとか?! これを塩とハーブと小麦粉で閉じ込めてタジン&オーブンで(二重の、あ、三重か!?)蒸し焼きにして下さったもので、きれいなロゼでやわやわ~に仕上がっています。
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ですが、この羊がそうなのか、種類がそうなのかはわかりませんが、羊大好き人間(私)からすると、羊の味がしない!! においもしない。・・・ポチが味見できたぐらいです。 うむむむ、これをどう考えるか。私個人としてはもう少し羊味がしてほしい。 なおこれは、いわゆるミルクラム(アニョー・ドゥ・レ)ではなく、もう少し育った子のようです。

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さて、けがの功名?ポチのメイン・プレート、左下、鹿肉(ポチはイギリスでさんざん食べ慣れている)と右上、ヒグマ。 熊は長野のエスポワールさんでシャルキュトリーもの(ハム類)や煮込みものは食べたことがありますが、このようにどーんとしたステーキは初めてです。シェフの、「数週間寝かせたもので、ちょうどよい具合」、という言通り、臭みもなく美味しかったとのこと。私も頂いたけど、あえてそれ以上食べたいとは思わず(笑)。でも、ここまで来た甲斐がありました。なお、添え野菜の道産玉ねぎが激ウマだったのは言うまでもありません(笑)

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画像の順が逆になってしまいましたが、メイン後は道産チーズの盛り合わせ。一切れずつの日本人向けサイズで、オカワリも聞かれませんでしたが(爆)、正直言うと、フランスチーズに比べるとやや、ややですが、まだかな、と言わざるを得ませんので、これ以上は食べませんでした。私はワインは全くわからないけど、チーズはフランス(とか欧州)との違いがとても良く判る。だから、ワイン通の方がやっぱり日本産ワインがまだまだだとするのがなんとなく理解ができます。でも、今でも昔よりは両方ともはるかに美味しくなっているので、消費人口がもっと増えて技術ももっと進んだら、いつの日がワインもチーズもフランスをしのぐ日がくるかもしれません。だって日本人は器用で努力家だからね!ちなみにバゲットも、チーズに添えられていたくるみのカンパーニュもかなり美味しかったです。近くのブーランジュリー「ジン」さんのものを「朝食も含めて」採用されているのですが(有名な話らしい)確かにここまで美味しいと、何も宿が全部自分のところで作らなくてもいいな、と思いました。そのほうが真狩村にも寄与するというもので、村の一致した思いだもと思うし。デザートは「ガトー・マルジョレーヌ」ナッツ系の生地でガナッシュ、ナッツクリーム、生クリームなどをはさんだシンプルで伝統的なフランス菓子ですが、添えられたキャラメルアイスが秀逸で、混ぜて食べると美味しかったです。一見、シンプルだなー(少ないなー・爆)、と思ったけど、後から思うに、実はよく考えられているかも。北海道の素晴らしい素材が生きてる。しかし、如才なくフレンドリーなマネージャー(橋本さん・羊カットしてくれてる方、 IPSの山中先生に似ているので、私の中では山中先生・爆)はともかく、そしてシェフも良いのに、給仕の方々は押しなべてシャイ、、、、というか不慣れ??ワインの説明も、パンのおかわりも、、、、目配りに欠け(客、3~4組しかいないんですよ・・・)、 残念ながら一流レストランのそれとは言えません。また、レストラン(withルーム)に少しは求められる「オトナの食の会話」というものがなかなかできにくかったのには参りました。皆さん、実直で良い方なのですが、これほどの評判のレストランと思うと、ちょっと???です。後から行ったピリカレラホテルはその点は、素晴らしかった。まあ、正直な感想ですが、客は好き勝手になんでも書けますよね。。。シェフも素晴らしいし、不愉快に感じた点などは全くありません、念のため。逆に惜しいっ!って感じ。

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また、部屋はとても古く狭いです。ただそれをパブリック・スペースの無料のドリンクバー(シングルモルトウイスキーやカルバドスなどあり)や、クリスマスの嫌味のないオブジェや、MARKS&WEBなどのアメニティーが(要するに女性の目が入っていて)支えていると思います。

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なので不便はありませんでした。そこまでお金はかけられないのだろうな、と、旅館と違うオーベルジュの難しさを少し感じます。(この料理だと、リーズナブルな料金だと思う。さて、朝食まで書こうと思ったら、やっぱり長くなってしまったので、次回にいたします。

以下、道産チーズの詳細 (↓カッコ内はウメもも調べ。確かめてはいません。
ミモレットとブルーチーズ、ニセコ産(ニセコチーズ工房さん?)
ウォッシュタイプの オコッペ産(チーズ工房アドナイさん?)
シェーブル 十勝産 (十勝山羊チーズさんの炭?)
ブリーチーズふうの(白カビ)上川郡新得町(新得農場さん?)
コンテふうの チモシー 広尾群大樹町 (半田ファームさん?)
キャラウェイ入り 広尾郡広尾町 (ゼンキュウファームさん?)
 
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帰りの新函館北斗駅(駅前ビル一階にある、とても良い酒屋さん)
のチーズ売り場コーナー。
道産チーズと言っても、こんなにあるのだから私が知らないだけで
フランスに負けないものもあるのかもしれません。
これから少しずつ試してみたいです。
 
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お読み頂き、感謝です。m(__)m