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食オタク主婦ブログ

【神奈川】「箱根本箱」! お食事感想編

前回の記事「箱根本箱」施設編を読み返してみたら、
基本良い宿なのに「自遊人」さんだからと言って
(ご自身が「昔、宿の査定をしていた雑誌」だからと言って)
期待値大きすぎてちょっと厳しく書きすぎたかな~っと反省。
 
なので今日のお食事感想編は、、、ちょっと緩めにしてみた(爆)。
 
さて、食事は17時半からの回と19時45分からの回と二回転のようです。
チェックイン時に希望を聞かれます。
カウンターと個室があるようですが、私は迷わず厨房が見える
カウンターのほうを選びます。
 
テーブルの上には、日付と
「シェフが地元の食材を自分の足で歩いて開拓
箱根を中心に神奈川県内外駿河湾などから集めた
とっておきの食材を主役にたくさんの想いを
お皿にのせてお届けします。」の文章と、本日のメニュー
 
・アミューズ
・焼津産 活け〆の初鰹
・タリアッテッレ 天城軍鶏のラグー
・天城産 アマゴ 肝のソース
・伊豆産 夏鹿のロース(原文まま)
・ソルダムのコンポート
 
と、印刷された紙が置いてあります。
 
イメージ 1

まずは良い材料(地のものやオーガニック等)を使用した野菜の
アミューズ↑ですが、これは少し残念でした。
個人的な感覚かもしれませんがまず、小さい!(画像では大きく見える・・)
 
内容は、
・(ガラスのおちょこに入った)茄子のヴルーテ(薄味なるも美味)
・かつらむき大根の「バーニャカウダ」巻き
(と、我々は説明されたが、隣の客には別の人が
「アイヨリ」巻きだと説明・・・。爆。)
てか、どっちの味もしません・・・(大爆)
しかもほんとに、、、芸術的に小さい・・・。
・枝豆 味がほとんどない・・・。
・ふたたび茄子のペースト、アンチョビ、うずら卵。
(下はフォカッチャかな?) 味しない。
・トマトコンフィにサワークリーム。
料理に詳しくないポチが
「酸っぱいに酸っぱいの組み合わせ」と(爆)。
・春巻きの皮を焼いたトンネルの中に小さい角切り煮りんご。
非常に食べにくい。ポチは口が大きいので一口でいけますが、
私は春巻きの皮も壊れてお皿に落ち、中のりんごもポロポロと落ち・・。
ほかのグループの女性も無理やり口に押し込んでましたが(爆)。
 
アミューズだから、少なくても良いんだけど

、、、目新しくなくてもすんごく美味しければ良いんだけど、、、

そして(切りかぶの)お皿がなぁ・・・・・・。バランスが・・・。
これから始まる(ディナー)ドラマへのワクワク感が感じられる
内容とは言い難い、オーソドックスなもの
(組み合わせ、味、プレゼン)だと言っても過言ではないか??
 
(ちょっと不安になる・・・)
 
イメージ 2

オカワリ自由(とは言われなかったけど、実質食べ放題の)
自家製フォカッチャ↑。これは美味しかったです!
オリーブオイルをお願いしました。(快く持ってきてくれました。)
 
ちなみに一緒にカウンターの席についた6~7組の客のうち、
2組ほどは連泊さんだったからか(想像)、アミューズからすべて
違うものが供されていました。しかし、アミューズは我々の皿のように
いろいろな種類が乗っているのではなく、
切っただけの(おそらくスパニッシュかイタリーの)生ハム
(とミニトマトとみょうが・・・)。生ハムはその場でカットしています。
まあ、仕方がないか・・・。(これでは私は連泊する気にはならない。)
 
次なる前菜は
★鰹の軽~いスモーク↑
(「初鰹」と書いてあったけど、焼津産で今で「初」??)
またまた疑問・・・。
クスクスのサラダ(地のいろいろのピーマンソース)。
ほとんどスモーク香はなかったけど(軽いのは良いけどかなり軽い・爆)、
でも鰹、下のサラダ(ピーマン宣言通り秀逸)とも美味しかったです。
(味が薄いこともなく私にはドンピシャ)。
文句(爆)もありません。プレゼンもきれい。
 
イメージ 3

★パスタ 自家製タリアッテレ 天城しゃものラグー↑
なんならしゃもだけのソースにしてほしかった・・・。
緑色はきれいだけど、せっかくの柑橘入りソースが(美味しいのに)、、、
ガッカリ、豆苗くさい・・(爆)。箱根で豆苗食べる気もしない・・・
地の食材の、しかも「しゃも」、という点は良いですよね。
(ここらへんでは定番ですが。)
 
★メイン1 あまごの肝ソース↑
これが今日のぴか一。味も薄いことはなく美味しい。
あまごの中にはジャガイモのクリームが挟んであり、
巻いてあるのは(塩もみの?)きゅうりだそうで
(当初、陳腐にズッキーニかと思った)(合わさるとポテサラ!)
肝ソースも美味しくて良かったです。
 
イメージ 4
★メイン2
夏鹿のロースト↑。かなりあっさりした鹿で、可もなく不可もなく。
日本でも昨今駆除された鹿がどんどん出回ってきていますが、
まだ需要自体も提供者(しとめて処理する人)も、
市場としては大きくないため、コスト高いのかなぁ、
本当に少量で、ポチは全然足りません・・・。
(↑この画像では大きく見えますが、下画像↓ご参照・・)
 
ベリーのソースって、、普通過ぎ・・・。
私でも出来る・・・(過去記事・大爆)。
全体通して、かなりお上品な量で男性には(いや女子にも)
足らないと思います。
軽いランチコースを食べているかのよう。
 
(本来夜ごはん的にはこのくらいが健康に良いのだし、
昔の旅館の、数だけ揃えた押し付け料理より全然良いのですが、
果たして、いずれ宿食分離にされるのか?(里山十帖のように)
→ミシュラン・レストランふうにしたいのか、
それとも宿というのは、ハレの日扱いなので・・あるいは
もう少し量・質ともにオリジナリティを前面に出したほうが良いのか・・・。
難しいところだと思いました。
 
比べる話ではないのですが、
イギリスではこの量(→過去記事)で出てきます。
(インバウンド友人が驚いてしまう↓と思うので・・)
 
イメージ 5

■デザート ソルダムコンポート、ビスケット、レモンのジェラート
うーん。スパイシーかつ酸味のあるコンポートは美味しいですが、
上も下も酸っぱいです。「酸っぱい×酸っぱい」、の第2弾(爆)。
さわやかではあるけど、コースの最後の「甘味」としての役割は
果たしていないので賛否分かれると思います。
しばらくコンポート汁に浸してないとビスケットもかなりかたく、
しみしみになるのを待っているとアイスが無くなる・・・(爆)。
 
そんなことよりもコンポートやアイスクリーム、ジュレ、
そしてビスケットをちらしただけではプロに期待する
(アシェット・デセールに期待する)レベルではないと思うので、
その点が少し不満。素材は良いですが・・・。
 
地の素材を用いているところ、あまり奇をてらわず
素材を極限まで生かす料理は、昨今の流行であると同時にアルケッチャーノ
奥田シェフの感覚に近いものがあり、個人的にはむしろ好きなのですが、
それで抜きんでるには、生産者と共に時間をかけて地域を盛り上げ、
特別にあつらえた素材でやらないと少々厳しいかもしれないかな、と感じました。
 
その意味ではまだできたばかりの宿だし、
自遊人さんはそれを既に地元の新潟でされているので、
箱根のほうのレストランの独自性を出すまでには時間がかかるかもしれず、
今後に期待したいと思います。
(アミューズのみ??という感じだけどそれだって
まずいわけではないし、実力のある方だと思うので。)
 
それと食事に力を入れる宿なら個人的にはやっぱり、
料理に精通した人に給仕をしてもらいたい。
私なんかよりもっと食通の方がこれからたくさん訪れると思います。
少なくともその日の調理法や素材について「〇〇のなんとか添えです」
だけを説明するのではなく、ある程度精通してないと
プロとしてはダメだと思いますが、
(あるいはシェフに聞くとかしてほしい!・・・知ったかぶりは絶対×!) 
 
今回、当初にほとんどの係の子のレベルが(私にとって)判明してしまい、
以降質問が(かわいそうで・爆)ぜんぜん出来ない事態に。
 
翌日の朝食時、シェフでなく別の男性が目の前で
(スープの温めなど)調理してサーブしてくれたのですが、
夜、給仕に終始していた彼がこの日のこの宿の中では一番プロっぽかったです。
この方は何度かこちらのふいの質問にもきちんと答えてくれました。
あまごに黒いぼそぼそしたトリュフにみたてたようなものがかかっていて、
当初タプナード?と思ったら、「焼いた茄子の皮です。」
と教えてくれたり、明確でした。
(念のため、私はレストラン側の人の実力等を試したり、
よもやいじわる等をする気などはけしてありません。ただ、知りたいだけです。)
 
なお、お隣のカップルの方が連泊組?で、我々とは違うメニューだったため、
単に耳ダンボで聞けた限りの情報ですが、こんな感じでした。
アミューズは上に書いたけど生ハム、前菜はクロダイのマリネ、
パスタに玉ねぎとアンチョビソース、魚は見逃し・・、
肉はイノシシのトマトソース、デザートも見逃しちゃいました・・。
けれど見聞き、聞きかじりした限りで考えると
やっぱり2泊する気にはちょっとならなかったです。m(__)m
 
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さて、朝食↑です。
 
みかんジュース(地のもの)、自家製ロースハム(美味!)、暖かいキッシュ
(玉ねぎのみ。サクサクとした塩気のないピサラディエール、
ずーっと食べてるとちょっとクドイ・・・)、申し訳程度の葉っぱサラダ、
季節野菜のミネストローネ(乾燥オレキエッテ入り)
フルーツはキウイとグレープフルーツ
(キウイはわからないけど、おそらくどっちも地産でも国産でもない。)
炭水化物はオレキエッテ(ショート・パスタ)のみ。強いていえば、キッシュの台が小麦粉(^_^;)、
パンやごはんはサーブされません。
 
バターロールパン(?)にオムレツ・・・とかでなかったのは
昭和のペンションとは一線を画してるかも知れませんが(爆)、
それでも、後発としてはかなりオーソドックスな、
というより、正直、今更「キッシュとミネストローネ??」感は
否めません。。。。普通に美味しいですが
(ミネストローネに限り、自分で作ったほうが美味しい・爆)、
今や朝食はトレンドなので、少し残念、もうひとひねり欲しいところです。
自家製のハムはとても美味しかったので、今後のオリジナリティの進化に
期待したいと思います。宿ランクからしたら、
自家製鹿ソーセージとか~~。(寝言です。)
(ちなみに朝食時シェフはいらっしゃいませんでした。)
それと、連泊の方には違うものが出ていたようです。
 
宿の食事処とは、それが泊食分離や料金に関わらず(安くても)
その地・その宿でしか食べられないものや技術(サプライズ含む)があると
間違いなくキラーコンテンツ!(←私の基準です、ハイ。)
 
温泉、部屋、食事、コンセプト(本屋)・・・。
平日料金だったら(いくらか知らないけど)、
こんなに厳しい感想にならなかったかも知れません。
2万円台前半ならまだ・・・・。
 
今のままでは少なくとも「土日価格での」リピートはないかも・・・。
 
でも、
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オープンわずか1ケ月(も経ってなかった)。
これからますます進化していって頂きたいと思う宿のひとつではあります!
スタッフは若いし、箱根にあまり詳しくはないけれど、
ポテンシャル高いはず!

 

 
毎度拙文、お読み頂き、ありがとうございました。
 
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到着時に出して頂いたハーブティー(館内で販売)、そしてカトルカール、とっても美味しかったです。